出典:宏和日立酒造[/caption]
茨城県日立市十王にある宏和日立酒造。
設立からまだ10年の新しい蔵元がつくる「Any.生酛 純米吟醸」を口コミレビューします。
日本酒度は±0の中口。
生酛仕込みならではのコクはしっかりとありながら、スッキリと飲みやすい味わい。
ぜひ合わせて食べたいのは、ビーフシチューや鳥の照り焼きなどの味付けのしっかりした料理ですね。
Any.生酛 純米吟醸に合わせるならビーフシチューがオススメ

もし、このAny.生酛 純米吟醸を買ってみようと思っているなら、コクとうまみのあるソースが決め手のビーフシチューがオススメです。
お刺身やサラダとかに合わせると、お酒のコクが勝ってしまい食事が負けてしまう感じがします。
せっかく食事をおいしく食べたいのに、なくても良いのでは?となってしまう感じ。
一方、ビーフシチューなどの味付けの濃い料理は、コクのあるソースが口の中に残っているときにこのお酒を飲めば、さらにうまみが広がり満足感に包まれる時間となるでしょう。
お酒は単品で飲むより、やっぱり食事がおいしくならないとね、という人には「まさにこんな日本酒が飲みたかったんだよ!」とうなってくれるお酒です。
Any.生酛 純米吟醸はどんな日本酒?
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出典:宏和日立酒造[/caption]
Anyが目指すのは、食中酒。
食中酒というのは、普段の食事のときに一緒に楽しむ寄り添うようなお酒。
なくても良いけど、あるとさらにお酒も食事もおいしくなる存在。
食事があってこその日本酒、お酒。
Anyには“
飲む場所・人・タイミングを限定せず、いつでも誰とでも飲めるお酒でありたい”という想いを込めているとか。
このAnyは食事をおいしくする魅力を引き出すように生酛つくりをしています。
生酛つくりとは?
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出典:白鷹[/caption]
生酛つくりとは、教科書的にいうと、
生酛系酒母という自然の乳酸菌の力で雑菌を排除して、酵母が活動しやすい状態をつくり、アルコール発酵を促進する。
また、山卸しという米をすり潰す作業を行う伝統的な醸造方法となります。
がここで、この説明では正直何を言っているの?そんなウンチクはいいから、と日本酒に興味を持ち出した人に言われそうですよね。
わかりやすくいうと、生酛つくりは日本で昔からある自然の力を使った日本酒の造り方。
江戸時代に主流になり、明治時代中盤まで主流の造り方です。
杜氏という、日本酒つくりのプロが自分の五感を頼りに微生物の働きを上手に使って造っていました。
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出典:六花酒造[/caption]
生酛とは、日本酒つくりのもとつくりに関わる言葉。
酛は酒母ともいい、お酒つくりのもとになる母のようなものです。
この酛をつくるときに自然の中にある乳酸菌を利用しているんです。
生酛つくりのAny.生酛 純米吟醸の味わいは?
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出典:日立酒造[/caption]
さて肝心の味わいですが、自然界の激しい競争を生き抜いてきた乳酸菌からできた酒母、パワーがあります。
その母に育てられた日本酒は、コクがあり味わいが濃厚になります。
そんな骨太の生酛つくりの日本酒、クセが強いので日本酒を飲み始めた人には飲みづらい、と感じることも。
そこでこのAny、伝統の味わいであるコクは残しながらどんな食事にも合うようにつくりを工夫しました。
その結果、和洋中を問わずに合わせられる自由に楽しめる日本酒に仕上がっています。
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出典:日立酒造[/caption]
実際に飲んでみると。
まず、色合いは天然の昔ながらのつくりをした日本酒特有のほんのりと山吹色。
香りがほんのり華やかです。純米吟醸というお米を磨くつくりをしているからでしょうか。
口に含んでみると、まろやかなコク、それでいてクセがなくすっきりとした味わいで体にしみこんでいく感じ。
食事のじゃまをしない、一緒に楽しめる味わいです。
なかなかコクと飲みやすさを両方とも楽しめる日本酒はありません。
オススメの飲み方は?

まずは何も考えずに普段の食事に合わせてみてください。
いつもは缶ビールを飲みながら晩酌や夕飯をいただくときに、このAny.生酛 純米吟醸を飲む。
えっ!これ日本酒なの?と驚くのでは?
というのは、食事もおいしくなりさらに日本酒もうまくなるから。
どちらかというと、自宅ではお酒がメインになったり食事メインになってしまうことが多いと思いますが、もうちょっとした料亭気分を味わえます。
そのあと、すこし温めた日本酒、いわゆるぬる燗にしてから温かいお料理、ビーフシチューなどに合わせてみてください。
目からウロコですよ。
Any.生酛 純米吟醸は茨城県日立市・十王に位置する宏和日立酒造で

宏和日立酒造が位置するのは、茨城県日立市の十王。
日立市は、日立鉱山の発展によって日本有数の工業都市になりました。
一方で、豊かで美しい自然も特徴。
湧き水スポットも多く存在するという水が命の日本酒つくりには好条件な環境です。
宏和日立酒造は、宏和商工というブライダル事業を生業とする会社が母体。
もともとブライダルギフトのひとつとして日本酒を提供していて、「お客様にもっと高品質な日本酒を提供したい」という想いから、2006年に茨城県の酒蔵を買収してしまったという変わった経歴を持つ蔵です。
まとめ

Any.生酛 純米吟醸は、一緒に食べる料理のコクをさらにひきたてて、うまくする中口の日本酒です。
合わせる料理も和洋中を問いませんから、合わせやすいです。
まだまだ市場には出回っていませんから、飲みたいと飲みたいときは取り寄せがオススメです。
日本酒はやっぱり食事と一緒においしく飲みたいよね、という方にはオススメのお酒です。]]>